スワヤンブナート
カトマンズ市の西、小高い丘にあるスワヤンブナート(Swayambhunath)はネパールを代表する人気のある仏教寺院です。この寺院は丘を守り、観光客を楽しませ、時にはいたづら好きのハンサムな猿の集団が棲むことから猿寺と呼ばれています。猿たちは寺院への階段の両手すりを優雅に滑り降ります。また動き回る猿たちは食べ物をおねだりをしたり、人の持ち物を素早く奪い取りますので注意が必要です。
ボダナート
ボダナート(Boudhanath)のストゥーパ(stupa:仏舎利塔)はカトマンズ市の東8kmほどの所にあります。ストゥーパとしては世界で最も大きな物の一つで、マニ車(祈り車)をはめ込んだ八角形のベースとラマ僧、仏教僧侶のため円形建物から成っています。
このストゥーパは女神マニ・ジョギニ(Mani Jogini)の助言でマナデヴァ(Manadeva)王が建てたと言われています。四方に各々一対の眼が配され、神が人間の正しい振る舞いと繁栄を見守っていると信じられています。
ルンビニ
ルンビニ(Lumbini)は釈迦王子、後の最高位ブッダとなるシッダールタ・ゴウタム・ブッダ(Siddhartha Gautam Buddha)の生誕地です。そして仏教全宗派の忠実な信徒にとっての巡礼地です。この生誕地はインドのアショカ(Ashoka)王の記念石柱の存在によって確認されました。
ルンビニの主な魅力は8平方kmに広がる聖園と歴史地区に宝物が残されていることです。マヤデヴィ(Mayadevi)寺院は巡礼者のみならず考古学者も惹きつける魅力にあふれています。ここではブッダの母であるマヤデヴィ王妃のレリーフが見られます。マヤデヴィ聖堂の西側にはネパールで最も古いモニュメント、アショカ王の石柱が立っています。この石柱はアショカ王がBC249年この地を巡礼した際、記念に建てられました。石柱の南に位置する聖なるプスカリニ(Puskarni)池はマヤデヴィ王妃がブッダの誕生前に沐浴したところと伝えられています。近くにはカピルバストゥ(Kapilbastu)など興味深い場所が散在しています。
ルンビニへは、カトマンズから飛行機で約35分のバイラワ(Bhairahwa).を経由して、車、バスでは約8時間かかります。
パタン
カトマンズの南東約5kmに位置している古都、パタン(Patan)は、芸術の都としても知られています。市内はヒンドゥー寺院や仏教徒のモニュメントで満ち溢れています。ヒンドゥー教、仏教が両立繁栄した中世の多様な文化は豊かな遺産として残され、この町を訪れる人々に深い感銘を与えます。
バクタプル
バクタプル(Bhaktapur)は"帰依者の町"という意味で標高1401m、約10平方kmの広さがあります。中世の魅力を残すこの町に訪れると驚くべき文化や芸術的な建造物に多数出会います。マッラ王朝統治の栄光の歴史はダルバール広場に反映されています。陶器と織物は伝統産業ですし、特に木彫り品、バドガオレン・トピ(Bhadgaolen topi) (帽子)、擬乳製品のカード(curd)などが有名です。カトマンズからは東方約14kmに位置し、バス、タクシーで来れます。
パシュパティナート
シバ神を祀る寺院パシュパティナート(Pashupatinath)はカトマンズの東約5kmにある、ヒンドゥー教の神聖な大寺院で、2層の黄金屋根と銀の扉を有しています。内部へはヒンドゥー信徒のみが許されていますが、観光客はバグマティ(Bagmati)川の東岸から寺院の外観や周辺の賑わいや催しなどを見ることが出来ます。
ハヌマン・ドカ
古い寺院と王宮のあるダルバール広場は国民の宗教上、あるいは文化に関わる生活を集約しています。ここにあるハヌマン・ドカ(Hanuman Dhoka)は王室の由緒ある場所であり、代々のネパール国王の即位式はここで行われました。ここには興味を引く建造物としてはマヘンドラ・マッラ(Mahendra Malla)王が1549年に建てたタレジュ(Taleju)寺院、破壊神カーラ・バイラヴ(Kal Bhairav)の石像、、ナウタッレ・ダルバール(Nautalle Durbar)、即位式に使われた中庭ナサル・チョーク(Nasal Chowk)、ガッディ・バイタク(Gaddi Baithak)像、パラタプ・マッラ(Pratap Malla)王の彫像、大太鼓そしてジャガナート(Jagannath)寺院などがあります。右手の角には巨大な木製格子のつい立があり、スウェタ・バイラヴ(Sweta Bhairav)神の黄金面を隠しています。このつい立は9月のインドラ・ジャトラ(Indra Jatra)祭りの時にのみ、外されます。
ハヌマン・ドカ宮殿の内部には貨幣博物館とトリブヴァン(Tribhuvan)博物館があります。両博物館とも日曜日と月曜日、祝日は休館で、内部の写真撮影は禁止されています。
チャング・ナラヤン
カトマンズ盆地の長い稜線の端に位置するチャング・ナラヤン(Changu Narayan)は、西暦323年ハリ・ドゥッタ(Hari Dutta)王によって建設されました。カトマンズ盆地内では最古の寺院と言われ、1979年にUNESCOの世界遺産に登録されました。
ドゥリケル
古都ドゥリケル(Dhulikhel)はカトマンズ市の東約30km、アルニカ・ラジマルガ(Arniko Rajmarga)道(カトマンズ-コダリ(kodari)・ハイウェイ)の途中にあります。このネワール(Newar)族の町は伝統のある雰囲気で特にヒマラヤの眺望が素晴らしいです。かつてはチベットとの古代貿易ルートの重要な拠点であり、美しい建物や町並み、寺院には複雑な木彫りを見ることが出来ます。また夏でも過ごし易い気候も魅力の一つです。
ドゥリケルから見る、朝日で銀色から金色に変化するドラマティックで美しい山容は異国情緒たっぷりです。もちろん夕日の姿も息をのむような素晴らしさです。
ナガルコット
ナガルコット(Nagarkot)は人気のあるリゾート地です。標高2175mでカトマンズ市の東32kmに位置しています。サガルマータ(Sagarmatha)(エベレスト山)を含む東ネパールのヒマラヤ連峰が一望できます。ここの日の出、日の入りの景観も圧巻です。
ゴダヴァリ
プルチョウキ(Phulchowki)山の麓にあるゴダヴァリの王立植物園では華麗な自然美が見られます。パタン市から南東へ、ハリシッディ(Harisiddhi)、タイバ(Thaiba)、そしてボデガウン(Bodegaun)の小さな町を経て行くことが出来ます。ネパールでただ一つの植物園は週末、祝日を含め毎日オープンしています。
バンディプル
カトマンズ市から西へ140km、タナフ(Tanahu)郡の標高1000mの稜線にある町バンディプル(Bandipur)のお勧めはその美しい景色です。町の東に、守り神である女神ドゥルガ(Durga)を祀るパゴタ風のバンダバシニ寺院があります。この寺院を装飾する見事な木彫りや細かい真鍮細工は、カトマンズ盆地内の古いパゴタ建築にみられる物のレプリカです。近くには非常に美しい木工細工を施したマハラクスミ(Mahalaxmi)寺院や年に一度のダサイン(Dasain)祭りの時だけ賑わうカドガ・デヴィ(Khadga Devi)寺院など、重要な寺院や聖堂があります。